12球団でも1、2を争う充実した投手陣のタイガース。
その中心にいるのはエース西勇輝投手です。
高卒から入団し12年。
これまで順調に成長しここまで来ました。
主要タイトルの獲得こそありませんが、先発投手として毎年安定した成績をおさめています。
更に大きな故障歴もなく、まだ30歳と若さがありまだまだ第一線で活躍されると予想されます。
そんな西投手のここまでのプロでの歩み、投手としての特長そして今後の活躍などをまとめてみました。
西勇輝投手のプロ入り後の経歴
まずは経歴を見ていきます。
オリックス下積み時代
西投手は三重県菰野高校から2008年ドラフト3位でオリックスに入団しました。
当時からしなやかな投球フォームに定評があり、高卒ながら1年目の2009年に1軍デビューを果たしています。
2軍の公式戦では18試合登板を果たしました。
2年目は開幕当初は2軍での出場となりましたが、シーズン中盤に1軍に昇格、初めは中継ぎとして経験を積み、8月に初先発を飾りました。
ちなみにこの試合では5回途中までノーヒット投球を披露しています。
その後突発性顔面神経麻痺という病気にかかってしまって、治療のためシーズン終了まで登板はありませんでした。
3年目の2011年はオープン戦から絶好調で開幕ローテに入りました。
シーズン初登板になった楽天戦で見事な投球を見せプロ勝利をマークします。
シーズン途中、中継ぎに降格したり、2軍に行ったりと好不調がありましたが、10勝を挙げる活躍を見せました。
以降先発投手としてキャリアを積み重ねていきます。
オリックス先発時代
背番号が63から21に変わった2012年。
初のオールスターに出場する等先発投手として活躍します。
そして最大のハイライトは最終戦でのノーヒットノーランです。
この日はホークスのレジェンド小久保裕紀選手の引退試合でもありましたが真っ向勝負で挑み見事記録を達成しました。
2013年には9勝。2014年には開幕8連勝をマークし2度目の二桁勝利。
2015年はシーズン通して安定感のある投球を見せ防御率も2点台前半をマーク。
オフに行われたプレミア12に選出され初めて日本代表入りしました。
2017年は打球を体に受けケガをしてしまい5勝に終わりましたが、2016年、2018年は二桁勝利し、オリックス在籍した10年間で5度の二桁勝利の活躍を見せパリーグを代表する先発投手になりました。
阪神時代
2018年オフにFA権を行使し、阪神タイガースに移籍を決意。
2019年移籍後2度目の先発で広島カープ相手に見事完封劇を見せ移籍初勝利をマークします。
6月には通算1000奪三振を記録、9月には月間MVPを獲得し移籍1年目から二桁勝利する活躍を見せました。
移籍2年目になった2020年は自身2度目の開幕投手を任されます。
その試合でジャイアンツの菅野投手からプロ初ホームランを放ちました。
シーズン通じて終始安定した投球を見せ3年連続の二桁勝利をマーク。
通算1500投球イニングも達成しました。
西勇輝投手の特長と期待される記録
西選手の最大の特長は?
制球抜群の安定したスターター
西投手の特長は何と言っても制球力です。
現代のプロ野球は150キロを超えるような速球武器にする速球派の投手が多い中、西投手の球速は速くても140キロ中盤くらいです。
しかし内角外角をいっぱいに使った投球で相手を翻弄します。
変化球は横の変化がメインで右打者の内角を突くシュートに空振りを奪えるスライダー、緩急をつけるカーブ等多彩です。
また牽制のうまさも球界屈指でフィールディングも抜群です。
ここまで大きな故障をしたことがなく長年先発投手として投げているプロでも有数の投手です。
今後の活躍、期待される記録
先発定着以降毎年安定した投球を披露しており、当たり前のように規定投球回数をクリアしています。
まだ30歳と若さもあり今後のさらなる活躍も期待されています。
まずは通算勝利数ですが2020年シーズン終了時点で95勝しています。
2021年中の通算100勝達成は確実で次なるは150勝ですがペース的に考えて達成は現実的ではあります。
49人しか達成していない記録であり西投手が目指せる一番の大記録ではないでしょうか。
投球回数では現在1500イニングを超えており2000イニングの大台も毎年規定投球回数をクリアしている西投手にとっては問題ない記録だといえます。
その他、連続試合先発登板という記録も現在歴代4位につけています。
日本記録まではまだ遠いですが注目される記録です。
また全球団勝利はあとオリックス戦を残すのみと今後記録ラッシュに目が離せません。
西勇輝投手プロ入り~現在、今後についてまとめ
高校時代それほど注目されていなかった西投手が今や球界でもトップクラスの先発投手に成長しました。
1年目にプロデビューを飾り、3年目には二桁勝利、4年目にはノーヒットノーラン達成。
これほど順調に育った投手はなかなかいないと思います。
さらに年数にして12年目ですがまだ30歳と若さも魅力的でこれからまだまだ阪神タイガースの先発の柱として君臨していくことでしょう。
次なるステージはやはり日本シリーズでの登板、主要タイトルの獲得が目標になってくるのではないでしょうか。
また今後の個人通算記録ラッシュも楽しみです。